spring awakening

13 Mar 2009, Fri Lyric Hammersmith

Spring Awakening
春のめざめ



お久しぶりのミュージカル。すごく見たかった作品です。この日をどんなに待ったことか。
ついにWest Endに出陣です!! …その前のプレビュー期間のほうが安いということで、West Endにやってくる直前、急に思い立って行ってきました。

原作はドイツの戯曲「春の目覚め」。昔の戯曲ですが、内容は性を扱った当時としてはかなりのセンセーショナルの作品。逆に、性に関してかなりゆるんできている今に見るのが面白いかも。

詳しい内容や映像は、舞台の話を扱った別ブログでどうぞ!
http://dancejukebox.blog7.fc2.com/blog-entry-3.html

トニー賞を見て以来、とにかく音楽の素晴らしさに惚れてしまったこの作品。作品紹介の映像でも垣間見られる舞台演出もとてもおもしろそうでした。そしてとうとう見ることができた!!  

感想を一言で言うと…すごく完成度の高い舞台でした。最高!! 

原作の内容もいいけれど、やっぱり音楽がとってもいい!! 19世紀の話なのに音楽はロックテイスト。だけどそれが思春期の若者たちの内の葛藤を表わすのに完璧に合っていました。そしてどの音楽もメロディーがとてもいい。名曲ばかり。特に冒頭の「Mama who bore me」と、ラストの「The song of Purple summer」は本当にいい。他にもいい曲ばかり!

キャストも良かった! ブロードウェイのオリジナルキャストがカリスマ的な人気で、歌唱力もすごかったので、もしかしたらオリジナルの子が来るのかしら、と思ったのですが、完全にUKオリジナルキャスト。しかもオリジナルに負けず劣らず、若くて実力があって、しかもカッコイイ!! 主役3人を含め、ほとんどがこの舞台で舞台プロデビューを果たした新人ばかり。だけどみんな、大人役のベテランに負けない素晴らしい舞台を作っています。

自殺に性問題と、わりと暗い話なのにそんな感じをさせないのは、音楽と演出のよさ、そして若いキャストたちのはじけっぷり。久々に、もう一度見たい!!、と思わせてくれた舞台。絶対見ます。

今回は当日行ったにもかかわらず運よく10ポンドのバルコニー席を獲得。横の席だったので死角はあったものの、同じ2階席の最前列よりも前で、体も乗り出せたので、舞台をよく見ることができました。
だけど、お勧めはステージ席!! この舞台はステージの両端にいすを並べて、キャストはそこで待機して常に出ずっぱりという演出なのですが、なんと観客もその並びで観劇することができるのです!! しかも真正面から見ることができないということで、お値段もストール席より安い。
だけど断然こっちでしょ!! 役者が隣に座ってるんですよ? 目の前で演技を見れて、役者の息を感じることができるのは、きっとかけがえのない経験になるはず。とあるお客さんは、キャストの一人とちょっと言葉を交わしたり…。私も次は絶対ステージ席で見ます!!


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ほんとに、ほんとに、ほんとに見ることができてよかったです。

まず、わたし好みの舞台演出。「Chicago」のようにバンド、キャスト、ともに全員ステージ上で出ずっぱり。それどころか、観客もステージでキャストと並んで見ることができる。そしてその中にサクラコーラスが混じっている!! 観客のふりして普通に観劇していたのに、何人かはいつの間にかマイク持って振り付きで歌ってる! 客との一体感があって、こういう演出はすごく好きです。お客の一人はこのコーラスの人と幕間に話をしたりしていたし…。ステージ席、おいしいなあ!

ステージ中央には大きな正方形の板があり、キャストはそこへ出ていって演技を始める。その中央の板がさらにスライドしたり浮いたりしていろんなものに変わる。お墓になったり、二人の世界の象徴になったり…。シンプルな舞台装置なのに、変換はさまざま。一つのものをあれやこれやに見せる演出も、私の好きな手法。

そういえばバンドの中のピアノは、時に劇中に使用されたり、キャストがバンドメンバーと一緒になって伴奏で弾いたりと、これも面白い演出。

キャストは歌う時にマイクを持ちます。ロック歌手さながらにマイクに向かって思い切りシャウト!! これが心の叫びをうたってるという感じで、いい演出。芝居の途中でいきなり歌いだすのがいや、というミュージカル嫌いの人でもこの演出なら? …ダメかな…。

さて、キャスト。主役のヴェンドラ役、私はブロードウェイの女優さんにすっかりほれ込んでいたのでどうなるのかな、と気になっていた。ブロードウェイ版は少女役なのに、とっても色気があって美しく、歌声もときにかわいらしく、時にパワフル。圧倒的な歌唱力でした。ロンドン版は外見はまさに少女という感じ。役柄に合っているかも。歌も可憐さがあって、ヴェンドラの無垢な役柄にとってもあっていました。演技も良かったし、文句なし!

メルキオ役は、ブロードウェイ版に負けず劣らずかっこよかったー! 歌も良かったけど、演技。物語を引っ張っていく役でかなりパワーのいる役だと思うけど、すごくよかった。ヴェンドラと心を通わせるシーンでは、演出の良さもあり、みんなうっとりなったんじゃないでしょうか。終演後にロビーに出てきて友人らしき人たちと談笑してるのを見かけました。近くで見てもかっこよい。歌が歌えて演技もできるうえに、若くて外見がいいなんて!! これが舞台デビューらしいですが、これを皮切りにどんどん成長することでしょう!

モーリッツ役の子も繊細な演技を見せてくれました! カリスマチックな役柄で、結構おどおどした役なのに歌で心の中をさらけ出すときに光りだす。見事にそれを体現していて、2幕で髪を立てて出てきたときは、1幕で内に秘めていたパワーが全面的に出ている感じがしました。

主役3人ともこの舞台でプロデビュー!(舞台が。)…とはとても思えないほどいい演技、歌でした。主役3人だけでなく、ほかのキャストのほとんども。キャストが若いって言うのがいい。たとえ舞台経験がゼロでも、やっぱりこのキャストにはフレッシュな若い人を使ってほしい。若い人が歌って、演技してこそやっぱり演技にも現実味が増すし…。経験豊かな30代の人が主役を張っても、また別の舞台になっちゃう気がします。(その意味で日本の四季版は心配だ…。)

他にはIlse役の子。ほかの女の子たちとちょっと違う雰囲気のIlseは、劇の最後で名曲「The song of Purple Summer」を歌います。この曲がとっても好きなので、歌う子には注目していました。歌はよかったので一安心。赤毛のおかっぱという外見的にも印象的な彼女。モーリッツとの絡みの歌でもビートを聞かせていて、声が通っていて良かった。どこのシーンだか忘れたけど、2幕で(Those You've Knownだったかな…)キャスト全員で歌っている中で、彼女がひそかにモーリッツの小指を握っていた。これは演出なのかな? すごくほほえましくてよかった。

大人の男性役の人も良かった。大人は男女一人ずつですべての大人を演じ分けるんだけど、特にモーリッツのお父さん役。一つの舞台でいろいろ演じるのは大変だと思うけれど、モーリッツの告別式の時は特別。ここでシラけたら大変。でも彼の演技はよかった。曲のLeft behindも合わせて好きなシーンの一つです。

今まではCDを聞いてるだけだったけど、舞台を見た今、どの曲がどのシーンで使われたかわかって、さらに曲の良さを実感。Left Behindは今まで何とも思ってなかったけど、舞台を見てからいい歌だなって思えてきた。切なくなります。そしてストーリーのすべてがわかったあとのThe song of Purple summer!! ほんとにいい歌だー! 

幕が下りた瞬間に、また見たいと思いました。絶対見るぞ! ステージ席で!

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