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La Bayadere15 Oct 2007 The Royal Ballet

La Bayadere
ラ・バヤデール

Music by Minks, Choreography by N. Makarova after M. Petipa



ロイヤルバレエ、今シーズン最初の演目、ラ・バヤデールを見てきました。

このお話は、インドが舞台。寺院に使える踊り子(バヤデール)のニキヤと戦士・ソロルの許されぬ恋。それがソロルがバラモンの娘との結婚話が持ち上がったために三角関係、それに加えて僧正もニキヤに横恋慕して四画関係のもつれから、ニキヤは毒蛇をつかまされて死んでしまう。ショックでアヘンにおぼれるソロルの夢にニキヤが出てきて二人は愛を確かめ合うけれど…、というなんとも切ない悲恋物語。

ボリショイのときは見事にそろったクラシックが見ものだったけれど、私がここでおすすめしたいのはやっぱりロイヤルならではの演劇的シーン。バヤデールはクラシックの作品ではあるけれど、ストーリーを語る上でのお芝居のシーンや、感情を表現する踊りがたくさん。特に1幕のニキヤとソロルの愛のパ・ド・ドゥではクラシックの枠を取り払ったような開放感あふれる表現が堪能できます。(というのは私の意見…。)

そしてロイヤルでのマカロワ版は、3幕に結婚式のシーンがあります。。ヴァージョンによっては3幕に影の王国をもってきてしめるものもありますが、マカロワ版は3幕での結婚式でより物語性を高めています。3幕でのニキヤの亡霊、ソロル、ガムザッティ(バラモンの娘)の3人の踊りでも3人の心情が表れ、クライマックスへのムードを高めます。

キャスティングでの注目は、今回ロイヤルで初めてニキヤに挑戦するヤノウスキーと、ロンドンでも大人気のスカラ座からのゲスト・プリンシパルのボッレ組み。ということで私が見たのはこのキャストでの初演日。レビューはこのしたからどうぞー。

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↓ロイヤル版はこんなの。(ロイヤル配信のPV)



Cast

NIKIYA  Zenaida Yanowsky
SOLOR Roberto Bolle
GAMZATTI Mara Galeazzi

THE HIGH BRAHMIN Gary Avis
RAJAH David Drew
MAGDAVEYA(HEAD FAKIR) Kenta Kura

D’JAMPE DANCERS Cindy Jourdain, Laura McCulloch and artists

THE SHADES Laura Morera, Deirdre Chapman, Isabel McMeekan and artists

THE BRONZE IDOL Yohei Sasaki


ヤノウスキーのニキヤ初演日でしたー!!

ヤノウスキーは期待どおりのニキヤ。美しい!! 別にニキヤ初演という情報がなくても、キャスティングの中では彼女が一番ニキヤにあっていると思って見てみたかったのです。

最初のニキヤの登場シーン。抜群のスタイルに、衣装が真っ白でキラキラだったことも手伝って、なんだか踊り子というよりはお姫様オーラ。そして最初のヴァリエーションで踊りだすと、もっと神々しいものにも見える。長い手足を情感たっぷりに隅々まで使っていて完璧なライン。

Fakir役に蔵健太さんが登場。(日本人だとなんでさん付けになってしまうのか…)今までコールドでしか見たことがなかったけど、こんなに踊れるとは思っていませんでした。ソロでの爆発的なジャンプが印象的。ところでこのFakir(苦行僧)が、乞食役に見えてしょうがない。ドレッドヘア(?)になんだか刺青のような紋様を全身に入れていて、かつ腰布のみの衣装。長い髪を振り乱して踊るさまを見て、今辞書でFakirを調べるまで本当に乞食だと思っていた私。まさかお坊さんだったとは…。

さて、私がバヤデールで一番好きなシーン。このシーンは数あるバージョンを見た中でもロイヤルのが一番好きだったので楽しみにしていたのでした。(バッセルのビデオに出てくるリハシーンがお気に入り。)ヤノウスキーの長い手足が感情豊かに踊られ、とてもロマンティックな仕上がり。ボリショイやPOBに比べてもっとロマンティックに見えるのは、やはりマクミラン仕込の演劇的ダンスの本場だからでしょうか?

さて二幕。ガムザッティの登場。ガレアッツィの迫力たっぷりなこと! ベールを取るシーンでは、ここでは美しさにソロルがガツンと来るヴァージョンがあるらしいのですが、ロイヤルは、というより今日はガムザッティの権威と迫力にたじたじ、という感じ。Amy Winehouseのような目力を思い起こさせました…。ニキヤとのけんかシーンも大迫力。ガムザッティがせめてせめて攻めまくり!! その分ニキヤがかわいそうに見えましたが…。

ガムザッティ最大の見せ場のひとつの1幕のグラン・パ。やっぱりガレアッツィは演技の人なのか? がちがちクラシックはあまり性にあっていないご様子。それとも今日は万全でなかったのか、ボッレとの相性がいまいち。特に回転では芯がぐらつくことがしばしば。ボッレのヴァリエーションは、きれいではあるのだけれどこぎれいにまとまりすぎて迫力が足りなかった。戦士というよりは箱入り王子様の印象。ガレアッツィはジャンプは良かったけれど、コーダでもいまいち力を発揮できずという感じ。

1幕終盤のニキヤの踊り。悲恋のヒロインそのもの。柔軟な肢体がうなだれる様子は涙を誘う美しさ。

しかしここで許されないことが!! 一番の緊張シーンなのに、ニキヤが解毒薬のボトルを落とす静寂のシーンで携帯の着信音が。もう最悪。皆さん、劇場では電源を切りましょう。今回ではないけど、時々電話に出る人もいますからね。信じられない!!

クラシックファンにはおなじみの影の王国。私の目が厳しいのか、コールドはあんまりそろっていないように見えた。ただでさえだらだら長いアラベスクのみの振り付けなので、見方が小姑のようにあら捜しモードになっていたのかもしれない…。観客からはブラボーがとんでいましたが。

ヤノウスキーは完全クラシックに戻っても完璧。クラシックチュチュになってラインの美しさがまたひときわ目立つ。ソロも完璧で、初役とは思えない余裕のある踊りだった。ボッレとのパ・ド・ドゥではサポートも万全でタイミングもばっちり。影のソリストで特筆すべきは第1を踊ったモレラのポワントワークに目をひきつけられた。コーダも良かったのだけど、パリ・オペラ座と比べると、途中で幕へ引いてしまうので物足りない印象を受けました…。

しかし最後、ソロルが目覚めてガムザッティとの結婚を迫られるシーンでの、あのガレアッツィの威圧感のすごいこと!! 踊っていないのに、ただ普通に一歩一歩迫っているだけなのに!! 間違いなくオーラが出ていました。きっとボッレも本気で怖かったに違いない。なんだかニキヤへの罪悪感で嫌がっているというよりは、本気でこの女と結婚したくない感が出てました…。

ロイヤルの3幕はきちんとストーリーとしてまとめられているので良かった。ブロンズ・アイドルの踊りをここで象徴的に持ってきたのは私好みの演出。踊ったのは佐々木さん。回転やジャンプなど、止めるところはきちっと止めるなどして、きれいな踊りだったけれど無難にこなした、という感じ。

主役3人のパ・ド・トロワでは、ガレアッツィの踊りのよさがやっと出てきた。ガチガチのプティパクラシックよりは、流れる動きのある、モダン・クラシックのほうが感情をより表現しやすいのかも。

カーテンコールではやはり主役の3人は大人気。私はそんなに…って感じだったボッレも大喝采でゲストとして呼ばれるほどの人気の強さがうかがえました。もちろん、初役を踊りきったヤノウスキーも温かな拍手で迎えられていました!
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